睡眠時無呼吸症候群(SAS)は病院へ行くべき?何科で診てもらえる?
睡眠時無呼吸症候群(SAS)は、睡眠中に呼吸が一時的に停止する症状です。
重度の場合は健康に深刻な影響を与えることがあります。
では、睡眠時無呼吸症候群を疑った場合、病院へ行くべきでしょうか?
また、何科で診てもらえるのでしょうか?
睡眠時無呼吸症候群(SAS)の症状や進行度合い
睡眠時無呼吸症候群には軽度から重度まで進行度合いがあり、それぞれ症状が異なります。
睡眠時無呼吸症候群の症状
睡眠時無呼吸症候群は、主に以下のような症状が見られます。
- 頻繁に眠りが浅くなる
- 夜中に何度も目が覚める
- 眠りが浅く、朝起きた時に疲れが残る
- 鼻づまりや喉の痛み、口の渇きなどの症状がある
- 頭痛や集中力の低下などの症状がある
- 睡眠中にいびきが酷い
これらの症状がある場合、睡眠時無呼吸症候群の疑いがあります。
症状が続く場合には、早めに病院で検査を受けることが重要です。
睡眠時無呼吸症候群の進行度合い
進行度合いは、軽度・中等度・高度の3つに分けられます。
軽度の場合は1時間あたり5回以下、中等度は1時間あたり5〜15回、重度は1時間あたり15回以上の呼吸停止があるとされます。
睡眠時無呼吸症候群の進行度合い | 症状 (1時間あたりの呼吸停止回数) |
---|---|
軽度 | 5回以下 |
中等度 | 5〜15回 |
重度 | 15回以上 |
睡眠時無呼吸症候群による健康リスク
SASを放置すると、以下のような重大な健康リスクを引き起こす可能性があるため、早期に対処することが重要です。
高血圧、心臓病、脳卒中のリスクが上がる
SASは睡眠中に一時的に呼吸が止まることで、体に酸素が十分に供給されないため、血圧が上がることがあります。
長期間にわたってこの状態が続くと、高血圧、心臓病、脳卒中などの病気を引き起こす可能性があります。
睡眠障害や日中の眠気が増加する
SASによって睡眠の質が低下し、深刻な場合は眠気が強くなることがあります。
日中の眠気が増すことで、仕事や運転中の事故リスクが高まる可能性があります。
精神的な問題が引き起こされる
睡眠不足や睡眠の質の低下は、うつ病や不安障害などの精神的な問題を引き起こす可能性があります。
SASによって睡眠障害が悪化することで、このリスクが高まる可能性があります。
睡眠時無呼吸症候群は何科を受診すればいい?
睡眠時無呼吸症候群の診断や治療には、主に耳鼻咽喉科や睡眠科、呼吸器科などが関わってきます。
特に、睡眠時無呼吸症候群の診断には睡眠時多相睡眠検査(PSG)が必要です。
治療には、持続的陽圧呼吸療法(CPAP療法)や口腔内装置療法、手術などがあります。
適切な診断や治療を受けるためには、耳鼻咽喉科や睡眠科、呼吸器科などの専門医を受診することが重要です。
睡眠時無呼吸症候群の診断方法
①睡眠ポリグラフ検査
夜間の睡眠中に、呼吸や心拍数、酸素飽和度などのデータを計測する検査です。
②睡眠時無呼吸症候群のスクリーニングテスト
自宅で行うことができ、簡易的な装置で鼻から空気を送り、呼吸の状態を測定します。症状の程度を測定することができます。
睡眠時無呼吸症候群の治療方法
治療には以下のような方法がありますが、治療法は個人によって異なりますので、医師と相談して適切な治療法を見つけることが大切です。
①CPAP療法
持続的陽圧呼吸療法と呼ばれる方法で、鼻や口から空気を送り込み気道を広げることで呼吸の停止を防ぎます。
②歯科矯正治療
上顎や下顎を前方に移動することで気道を広げることができます。
③減量や禁煙
SASの原因の一つに肥満や喫煙があるため、これらの改善が治療に効果的な場合があります。
④手術治療
重症の場合は、気道を広げるための手術が行われることがあります。
まとめ
睡眠時無呼吸症候群を放置すると、重大な疾患や事故に繋がるおそれがあるため、適切に治療することが大切です。
記事で紹介した症状がある場合や、他人から睡眠時無呼吸症候群ではないかと指摘された場合には、まずは耳鼻咽喉科や睡眠科、呼吸器科などの専門医を受診してみましょう。
専門の機関で治療を受けることで、睡眠時無呼吸症候群が解消されるだけではなく、生活習慣の見直しによってより健康的な生活を送ることができるというのが一番のメリットではないでしょうか。